なぜ介護職は人手不足と言われるのか?[イメージと現実の差]

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今後、日本は全人口のうち27パーセントが高齢者で構成される”超高齢社会”になると言われています。

それに伴って日本全体の生産性が下がるばかりか、介護業界の人手不足が深刻化すれば今後私たちが高齢に達する時に満足できる介護サービスが受けられない問題も浮上します。なぜ、介護職は人手不足と言われるのでしょうか?今回は介護職の人材についてお話ししたいと思います。

そもそも人手不足は介護業界だけではない

そもそも、ITがもはや日々単位で進歩していく社会の中で以前とは一般的な働き方が変化してきています。

自宅でできる在宅ワーク、AIロボットを駆使した産業が進出してくると必然的に対人サービスの飲食業界や介護業界の求人には人が集まらなくなってきます。データによると、介護業界よりも建設業界や医師、販売サービスの人手不足が深刻化しています。人手不足は介護業界だけではなく、社会問題となりつつあります。

出典: 「人手不足な職業・人余りな職業」ランキング

介護業界の世間のイメージ

上記解説した通り人手不足は介護業界だけではない事がわかりましたが、なぜこんなにもピンポイントで介護業界は人手不足と言われるのでしょうか。
平成26年に長崎県福祉保健部福祉保健課がおこなった調査によると介護業界は以下のイメージがあるという事がわかりました。

<マイナスイメージ>

給与など雇用面での待遇が悪い

体力的、精神的にきつい

仕事の内容に不潔なところがある

<プラスイメージ>

人や社会の役に立ち働きがいがある 

高齢化により今後伸びていく

出典:介護の仕事のイメージについてのアンケート結果

給与など雇用面での待遇は今後の介護職員等特定処遇改善加算にはじめ、超高齢社会に対応できる社会にすべく今後もUPが期待されています。(個人的にも強く希望しています)

上記の結果は、ある程度の社会イメージかもしれませんが、実は実際に介護業界で働いている人の離職理由は上記に当てはまらないという事がわかりました。以下項目で解説します。

介護職を離職する理由

平成29年度の調査の結果は以下の通りです。※( )内は28年度数値です。

前職の介護職を辞めた理由

「職場の人間関係に問題があったため」 20.0%(23.9%)
「結婚・出産・妊娠・育児のため」18.3% (20.5%)
「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」17.8%(18.6%)

であり、職場環境や経営理念に対する理由が高い結果となりました。

また、過去 3 年間での介護を理由にした退職の割合は

過去 3 年間での介護を理由にした退職

「介護を理由に退職した従業員はいなかった」63.7%(65.0%)
「介護を理由に退職した従業員がいた」 25.4%(23.4%)

という結果になっています。
つまり、介護という仕事に対しての不満によって退職された方は私たちが想像するより低い数値となっています。

出典:平成29年度 「介護労働実態調査」の結果

終わりに

つまり、介護業界の人手不足は社会の潜在的イメージからなる部分がある事がわかりました。
ですが、実際の介護職の現場での離職状況はイメージと異なり、かなり認識のズレが生じています。
今後、働きやすい労働環境や介護職に足を踏み入れやすい国策を整備すればだんだんと介護業界が盛り上がると思います。
この記事がその手助けとなれば幸いです。